映画「39夜」の感想とヒッチコック作品に登場する女性像について

ムビメシュラン評価3 
古典的な脚本が光るヒッチコック作品

 冒頭で蒔いたタネを最後に見事に刈り取るサスペンス映画のお手本のような作品です。無実の罪を着せられた青年の逃走劇にハラハラし、ひょんなことから美女と手錠でつながれてしまうハプニングにドキドキします。モノクロでBGMもないシンプルな技術で作られた作品ですが、その分しっかりとした脚本の骨組みが際立ちます。ヒッチコック作品のファンの方、映画ファンの方にはぜひオススメです。

「39夜」の作品情報

<日本公開年月日>
1936年3月
<スタッフ>
・監督:アルフレッド・ヒッチコック
・原作:ジョン・バカン
<出演>
ロバート・ドーナット
マデリーン・キャロル
<あらすじ>
 驚異的な記憶力の持ち主である「ミスター・メモリー」のショーの最中、銃撃事件が発生します。その場に居合わせた青年ハネイは謎の女性とともに自宅に帰ります。彼女は重要な国家機密が国外に持ち出されようとしていると話しますがハネイは半信半疑です。ところが翌朝この女性が何者かに刺し殺されてしまい、ハネイ自身も事件に巻き込まれることになります。

 

ヒッチコック作品に登場する美女

 ヒッチコック作品に登場する女性の多くは美人で勝気です。素直で男性に従順なタイプの女性はあまり登場しません。そして常に彼女たちが事件の核心へと男性を巻き込みます。本作品に登場するパメラもその一人です。ハネイのことを殺人犯と信じているパメラはハネイが逃げないよう手錠で繋がれてしまいます。ハネイとしてももちろん一人の方が逃げやすく、パメラとしても殺人犯と行動を共にするのは全くもって意に反することですからこの二人がうまくやれるはずがありません。そして若い男女ですからうっかりロマンスが生まれるのではという期待からこちらもドキドキします。
 相反する男女が手錠で繋がれるというこのシチュエーションを描きたくて他のストーリーを肉付けしたのではないかと思ってしまうほど、サスペンスとロマンスとコメディの要素が詰まった美味しいシーンなのでした。

 

2020.2.8  むびめしこ

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