「ゴールデンボーイ」の評価・作品情報・感想

映画「ゴールデンボーイ」の
評価作品情報感想
「スタンドバイミー」「ショーシャンクの空に」との関連
2人の若い俳優の死

「ゴールデンボーイ」のムビメシュラン評価3

 ナチスの残党を題材にした非常にダークな作品です。眠っていた残虐性が目覚める様子を表現するイアン・マッケランの演技が光ります。第二次世界大戦が終わっても人々の心に残った深い傷は癒えることなく疼き続け、その後の世代にも影響を与え続けることを伝える重厚なテーマの作品です。

「ゴールデンボーイ」の作品情報

<日本公開年月日>
1999年6月
<スタッフ>
・監督:ブライアン・シンガー(「ワルキューレ」「X–メン」他)
・原作:スティーブン・キング
<出演>
ブラッド・レンフロ
イアン・マッケラン
<あらすじ>
  高校生のトッドは歴史の授業でホロコーストについて学んだことをきっかけにナチスが強制収容所で行なっていた数々の残虐な行為に興味を持ち始めます。ある日、トッドは近所に住む老人デンカーが強制収容所の司令官であることに気がつきます。トッドは老人を脅し、事実を公表しない代わりに強制収容所での出来事を詳細に語るよう迫ります。最初は嫌々ながら応じていたデンカーでしたが、当時の記憶が蘇るに従い残虐性が目覚めます。

「ゴールデンボーイ」の感想

イアン・マッケランの演技に鳥肌

 この作品で本当に鳥肌が立ったシーンがあります。トッドがナチスの制服を着て行進するようデンカーに強要するシーンです。最初は嫌々だったデンカーでしたが徐々に目の色が変わり、恐怖を感じたトッドの制止も聞かず「ハイル・ヒトラー」の敬礼を繰り返します。過去に自信が犯した非人道的な行いを心の奥に封印してきたデンカーでしたがトッドに執拗にせがまれその残忍な過去の行いを話し、制服を着用したことでデンカーの中の闇が目覚めました。理性ではなく状況が人を動かした瞬間でした。

トッドを演じたブラッド・レンフロ

 成績優秀でありながら、ナチスの残虐行為に興味を持ち闇に魅入られるトッドを演じたのはブラッド・レンフロです。映画「依頼人」に12歳で出演後、映画だけでなく音楽の世界でも活躍をしていた一方で私生活では問題が多かったようです。ドラッグや未成年の飲酒、窃盗や無免許運転など数え切れません。そして25際という若さでオーバードーズにより命を落としています。素直さと強い好奇心で闇に吸い寄せられていったトッドとブラッド自身が重なって見えてしまいます。

原作について

 原作はスティーブン・キングの中編作品集「恐怖の四季」に収載されています。春は「ショーシャンクの空に」、夏は「ゴールデンボーイ」、秋は「スタンド・バイ・ミー」としてそれぞれ映画化されています。冬に当たる「マンハッタン奇譚クラブ」は映画化されていません。「ショーシャンクの空に」でアンディーの妻子を殺害した犯人が「スタンド・バイ・ミー」のクリスを殺害していたり、「ゴールデンボーイ」のデンカーの金融アドバイザーが「ショーシャンクの空に」のアンディーだったりと、それぞれ間接的に繋がっていますが、物語としての連続性はありません。

リバー・フェニックスとブラッド・レンフロ

 「スタンド・バイ・ミー」のリバー・フェニックスと「ゴールデンボーイ」のブラッド・レンフロには若くしてオーバードーズで命を落としたという不思議な共通点があります。どちらも容姿端麗かつ才能豊かで将来が大変期待されていた俳優でした。ブラッド・レンフロはその見た目からもリバー・フェニックスの再来と評されることもあったようですが、生き様まで追ってしまいました。ハリウッドでのこうした悲しい出来事はすくなくありません。二人のご冥福をお祈りします。

 

2020.3.27.  むびめしこ

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