映画「マネーボール」の評価と感想とセイバーメトリクスの解説

「マネーボール」の
評価作品情報感想解説

「マネーボール」のムビメシュラン評価4

 統計学的手法を用いてメジャーリーグ随一の貧乏球団であったオークランド・アスレチックスを限られた予算内で強豪チームに再編成したという実話を元にした作品です。野球好きの方はもちろん、そうでない方も楽しめるサクセスストーリーです。新しい考え方を取り入れることを恐れないこと、そして途中で信念を曲げることなくやりきることの大切さを伝えてくれます。

 

「マネーボール」の作品情報

<日本公開年月日>
2011年11月
<スタッフ>
・監督:ベネット・ミラー
・原作:マイケル・ルイス
<出演>
ブラッド・ピット
ジョナ・ヒル
フィリップ・シーモア・ホフマン
<あらすじ>
 主人公のビリー・ビーンはかつてニューヨークメッツのスカウトの言葉を信じて大学の奨学金を蹴り、メジャーリーグ入団を果たしました。しかしその後の成績は鳴かず飛ばずで早々にプロの道を諦め、スカウトとして第二の人生を送っていました。ある日、他球団のオフィスを訪れたビリーは様々な統計から選手の能力を客観的に評価する「セイバーメトリクス」を用いるピーター・ブランドに出会います。二人はこの「セイバーメトリクス」を用いて低予算でチームを立て直そうと試みます。

 

「マネーボール」の感想

日本のプロ野球との類似点

 日本のプロ野球界でも球団ごとの経済的格差は著明で、その差がそのまま順位に結びつくことが少なくありません。私自身は中日ドラゴンズという経済力も実力もまぁまぁな球団のファンなのですが明らかに金にモノを言わせている球団を見て苦々しい気持ちになる側です。ですから本作品で主人公のビリーとアスレチックスの苦悩には大きく共感してしまいました。

賛否の嵐を呼んだ「セイバーメトリクス」とは

 ビーンは野球を「27個のアウトを取られるまでは終わらない競技」と定義付けた上で、それに基づいて勝率を上げるための要素をセイバーメトリクスを用いて分析。過去の膨大なデータの回帰分析から「得点期待値(三死までに獲得が見込まれる得点数の平均)」を設定し、それを向上させることのできる要素を持った選手を「良い選手」とした。ただしビーンは、相対的に生まれた「重要視されない要素」そのものを完全否定することはしていない。(Wikipediaより引用)

 つまり願わくば三拍子も四拍子も揃った選手が欲しいけれども、そんな選手はお金持ち球団に持って行かれてしまうので、一拍子でもいいから揃った各種選手を安く集めてチーム構成する、という貧乏球団の苦肉の策なのです。 
 そこの辺りをよく理解しない人々から盗塁やバント、得点圏打率に重きを置かない手法に批判が集まったようです。圧倒的な経済力の差を埋めるのは圧倒的な分析、努力、継続でした。夢を夢で終わらせない男たちの世界が野球という身近な題材で描かれた良作でした。

球団のその後

 さて、本作品ではアスレチックスの成功までが描かれています。しかしこの手法が注目されたことで当然ながらこれを模倣するチームが現れます。すなわちそれまで過小評価されていた選手の価値が高騰してしまったのです。いいものはすぐに真似されてしまいます。真似されることは優れていることの証でもあります。勝利の方程式をアップデートし続けることこそが本当の必勝法なのでしょう。

 

2020.2.15 むびめしこ

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