「きっと、いい日が待っている」評価・作品情報・食事シーン・感想

映画「きっと、いい日が待っている」の
評価作品情報食事シーン感想

「きっと、いい日が待っている」のムビメシュラン評価4

 1960年代、デンマークの児童養護施設で実際にあった事件を基に作られた作品です。デンマークの人気ドラマ「The Killing」のスタッフとキャストが集結して作られたイェスバ・W・ネルスン監督の力作です。

「きっと、いい日が待っている」の作品情報

<日本公開年月日>
2017年8月
<スタッフ>
・監督:イェスバ・W・ネルスン
<出演>
ラース・ミケルセン
ソフィー・グローベル
ハーラル・カイサー・ヘアマン
<あらすじ>
 エリックとその弟エルマーは重病の母親と引き離され、児童養護施設に預けられることになります。施設ではしつけ、指導という名の下で虐待が行われていたのです。

「きっと、いい日が待っている」のこのシーンいただきます!
〜泣くことさえ許されない氷のディナー〜

 今日切り取るのは、エリックとエルマーの母の死が告げられた夕食のシーンです。施設では食事中の私語が厳しく禁じられています。2人の母親の死が告げられたその時ですら、施設の校長は2人が声を上げて泣くことを厳しく咎め、食事を続けるようきつく命じました。ハマーショイ先生はそんな2人を見かねて、校長の機嫌をそれ以上損ねることがないようそっと優しく腕に触れるのでした。

「きっと、いい日が待っている」の感想

兄エリックの勇気

 まだ兄弟二人が母親と共に暮らしていた頃からエリックは思ったことをすぐに口にする少年でした。必死で働く母親にお小遣いをねだったり、宇宙飛行士を夢見る弟にも「その足では無理」など意地悪を言ったりしていました。しかし施設に入ってからは一転、弟を守るしっかりお兄さんに成長しました。とはいえまだまだ自分だって甘えたい年頃なのに自らが殴られてでも弟を守ろうとする姿に胸を打たれます。施設を出られる日だけを夢見て生活してきたエリックでしたが、校長の策略によりさらに3年間施設から出られないことに絶望し自暴自棄の行動を起こしてしまいました

弟エルマーの想像力と好奇心

 エルマーは宇宙に憧れ、宇宙飛行士を夢見る少年です。無重力の世界ならば障害を抱えた自分でも自由に動き回れると思っていたのです。そんなエルマーにとって1969年の人類初の月面着陸は単なる好奇心の対象ではなく、希望の光でもありました。さらにエルマーは読み書きにおいても非常に優秀でした。周りの少年たちに家族から届く手紙を読むだけでなく、エルマーの相続力でプラスαの物語をプレゼントするエピソードは私の大好きなシーンです。

ハマーショイ先生

 過酷な施設の生活の中で、エルマーの才能を見抜いて目をかけてくれたのが国語を担当するハマーショイ先生でした。ハマーショイ先生は自身が子供を諦めたこともあり、エルマーをとても可愛がってくれました。しかし傷ついたエルマーの思いやりのない言葉に思わず手をあげてしまい、そんな自分と施設にやりきれない思いを抱いたまま施設を後にしてしまいます。

諦めなかった兄弟とハマーショイ先生

 暴力、性的虐待、人格を否定するような言葉の暴力に多くの少年たちは希望を諦め「幽霊」になることを決め込みます。そんななかエルマーは月への憧れと希望を最後まで捨てませんでした。その強い心が兄エリックや周囲の少年を支え、ハマーショイ先生にもその気持ちが届きました。

実話を基にした本作品

 この施設に入所していた少年たちの多くがその後、不安障害や依存症、うつなどの後遺症に悩まされているそうです。実話をベースにした非常に重厚なテーマの作品でしたが、エルマーの月への憧れの描き方が非常に映画的でただの実話ベースの映画に止まらない素晴らしい映画作品でした。

 

2020.4.13.むびめしこ

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